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2019.07.20 2020.08.20
知って良かった!北海道の地名の由来について
知って良かった!北海道の地名の由来について
北海道には、読み方や発音の珍しい地名がいくつも見られます。倶知安やニセコをはじめ、長万部、銭函などです。今回は、そんな「北海道の地名の由来」について、解説していきたいと思います。地名の由来を知ることで、北海道がもっと身近になることでしょう。
倶知安(くっちゃん)
倶知安は「クッチャン」という発音にあてた漢字です。元々は、「くだの(ようなところ)を・流れ出る・ところ」の意味のアイヌ語の「クッシャニ」が由来とされています。自然美を誇る羊蹄山、ニセコ連峰のふもとにあり、きびしい風雪を克服し、後志地域の中心として発展してきました。
ニセコ
「ニセコ(ニセコアン)」とは、アイヌ語に由来します。「切り立った崖(の下を流れる川)」という意味です。明治以降、ニセコ町においても倭人が入植しアイヌ語の地名を文字化していきましたが、当時から「ニセコ」については漢字をあてても定着しないこともあって、カタカナでの表記が続いていました。
しかし、1901年に隣の真狩村(まっかりむら)から分村する際、「真狩太(まっかりぶと)」と呼ばれていた地域があったこともあり、その地名の一部をとり、「狩太村(かりぶと)」と呼ばれることになり、1964年までは、そのように呼ばれていました。
札幌(さっぽろ)
「サッポロ」という地名は、アイヌ語を語源としており、「サッ・ポロ・ペッ」といった発音がベースになっているという説が有力です。「サッ」は「乾いた」の意味で、「ポロ」は「大きい」、「ペッ」は「川」を意味します。札幌市内を流れる「豊平川」のことを指しています。人口は190万を超えており、全国の市の中でも、横浜市・大阪市・名古屋市に次いで4番目の規模を誇っています。
長万部(おしゃまんべ)
函館から札幌に向かうちょうど中間に位置する町です。アイヌ語で魚のカレイのことを「シャマンベ」と発音しますが、それにちなんだ地域となっています。
地域の伝承では、海で大きなカレイを釣り上げた神様が、これは神の魚なので山に祀るから、春になってその山の残雪がカレイの形になったらカレイ漁に出なさいと、漁のタイミングを教えたと言われています。
小樽(おたる)
もともとは「オタ・ル・ナイ」で「砂浜の中の川」という意味であり、小樽市と札幌市の境界を流れる「小樽内川」のことを指していたそうです。
「大日本地名辞書」には、「小樽港は…北方の風には、波浪高起し船舶の安泊に便ならざるも、西及南の風には、甚安穏にして、且冬季氷結せず、夏季海露少なく、実に北洋西岸に於ける唯一の良港なり、此港は、明治二十二年特別輸出港となり、同三十二年、一般開場港となる」と記されています。北洋西岸における良港、それが小樽です。
千歳(ちとせ)
かつて千歳一帯はアイヌ語で「大きなくぼみ」を意味する「シコツ」と呼ばれていました。当時、千歳は多くの鶴が空を舞い、川辺は鶴の生息地となっていたこともあり、「鶴は千年、亀は万年」の故事にちなみ「千歳」と命名されました。現在、千歳市は、国立公園支笏湖などの雄大な自然に囲まれ、四季の移ろいを感じることができる住環境と、交通アクセスや生活利便性に優れた都市環境が調和する道央圏の中核都市となっています。
定山渓(じょうざんけい)
定山渓は、札幌市の南に位置する温泉街です。「定山(じょうざん)」という一人の僧が温泉を開いたことに由来した地名となっています。「定山(じょうざん)」は、17歳で寺を出て各地を修行して回ったらしいのですが、蝦夷地の松前に渡ってからは、小樽に赴いて、他の旅人に湯治を勧めたと言われています。
銭函(ぜにばこ)
地名の由来としては「ニシンの豊漁で、銭箱(ぜにばこ)が積まれていた」という説が有名ですが、諸説あって、未だ解明されていません。函館本線で札幌市から小樽市へと出たときに、最初に訪れる駅になります。銭函駅付近は海が間近まで迫っているため、夏季は海水浴客で賑わっています。
知床(しれとこ)
北海道東部、オホーツク海に長く突き出した半島を指します。知床(しれとこ)は、アイヌ語で「シレトク」(大地の行き詰まり)の発音がベースになっていると言われています。現在においても、原生的な自然が残っており、昭和39年(1964)には知床国立公園が出来、平成17年(2005)には世界自然遺産に登録されています。
鳥取(とっとり)
鳥取県からの移住者によって成立した地域となります。明治17年(1884)に「鳥取村」として発足し、昭和18年(1943)に「鳥取町」となりましたが、昭和24年(1949)釧路市に合併となっています。移住者ですが、明治17年から19年の3年間で約500人ほどだったようです。今でも当地には鳥取城と鳥取神社が建てられています。
月寒(つきさむ)
札幌市豊平区にある地名となります。以前は「つきさっぷ」と呼ばれていました。アイヌ語の「チ・キサ・ブ」で、「木をこすって火をつけるところ」という発音が起源になっているとも言われています。なお、漢字と発音を合わせるため、昭和19年(1944)に、豊平町議会は「つきさっぷ」を「つきさむ」に変更しています。ちなみに月寒(つきさむ)はジンギスカン発祥の地として知られおり、多くの観光客が訪れています。
まとめ
・「サッポロ」という地名は、アイヌ語を語源としており、「サッ・ポロ・ペッ」といった発音がベースになっているという説が有力。
・北海道東部、オホーツク海に長く突き出した半島を指します。知床(しれとこ)は、アイヌ語で「シレトク」(大地の行き詰まり)の発音がベースになっていると言われている。
・月寒(つきさむ)はジンギスカン発祥の地。
以上、「北海道の地名の由来」について、詳しく書いてみました。 最後までお読みいただき、有難うございました!
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